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PDB:1NCI

タンパク質名

神経カドヘリン(N-カドヘリン)

生物種

マウス(ハツカネズミ)

生物学的役割

多細胞生物の発生過程における細胞と形態の動的な変化は、細胞接着のメカニズムにより制御されている。脊椎動物の場合であれ無脊椎動物の場合であれ、最も重要でよく見られる接着相互作用の一つは、糖タンパク質であるカドヘリンファミリーが担っている。カドヘリンは一回膜貫通型のタンパク質で主にカルシウムイオン依存して細胞接着に作用する。典型的カドヘリンは細胞外ドメイン、疎水的な膜貫通ドメインそして細胞内にある細胞質ドメインから構成される。カドヘリンの細胞外領域は約110残基の5つの直列な繰り返しからできている。

立体構造の特徴

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ここではマウスの神経カドヘリン(N-カドヘリン)における、細胞外ドメインの最初の繰り返し部分の結晶構造を示す。この構造によりカドヘリンの細胞外ドメインが免疫グロブリン可変ドメインと同様の折りたたみ構造を持つことがわかったが、このアミノ酸配列は当初予想していたものとは異なる。このドメインは7つのストランドから成るβシートを持ち、アミノ末端とカルボキシル末端が互いに反対の端に位置する構造を取っていた。そしてカルシウムイオンは各々のドメインの近くにあるループに結合していた。今回の結晶構造では、N-カドヘリン細胞外ドメインの同士の接触面において、保存されたトリプトファンの側鎖が、相手側の同じくよく保存された疎水性の窪みに突き出したていた。したがって、この接触面は生体内においても典型的カドヘリンの同種親和性のある相互作用に重要な働きをしていると考えられている。

タンパク質構造データバンク(PDB)

参考文献

原論文

  • Shapiro, L. Fannon, A.M. Kwong, P.D. Thompson, A. Lehmann, M.S. Grubel, G. Legrand, J.F. Als-Nielsen, J. Colman, D.R. Hendrickson, W.A.; "Structural basis of cell-cell adhesion by cadherins."; Nature; (1995) 374:327-337 PubMed:7885471.

その他

著者: 永田 明希


English version:PDB:1NCI