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PDB:1HW7

タンパク質名

熱ショックタンパク質HSP33

生物種

大腸菌

生物学的役割

熱、毒性の物質、酸素不足などの環境因子により種々のストレスがよく引き起こされる。体内の細胞は熱ショック蛋白質とよばれる、もともと細胞内に存在する蛋白質を増やしてこういったストレスに対応する。熱ショック蛋白質という名前がついているにもかかわらずこの蛋白質は熱ショックにのみ応答するだけではなくいくつかの機能を持っている。その一つがシャペロニンとしての機能である。 シャペロニンは間違って折りたたまれた蛋白質を除去し、可能なものについては再度折りたたむのを手助けする機能をもっている。 通常、熱ショック蛋白質は細胞内に含まれている。熱ショック蛋白質が細胞外に見られたときは損傷を受けた細胞が完全に壊れたことを意味する。細胞外に熱ショック蛋白質があるということは免疫系へのシグナルとしてもみなされる。実際に熱ショック蛋白質はマウスが免疫反応を発動してガンを防ぐことから発見された。その後、体系的な調査によりこの現象の原因となっている因子は熱ショック蛋白質であることがつきとめられた。熱ショック蛋白質はこのようにして発見されたのである。

立体構造の特徴

1hw71hw7_x1hw7_y

ここでは生体内で2量体となっている熱ショック蛋白質を示す。しかしながら、2量体の対称性が非常に高いために結晶の対称性と蛋白質の対称性が一致している。そのために結晶中の基本単位には単量体が含まれているだけである。単量体には2つのドメインが含まれる。一つは密集したドメインでもう一つは2本のへリックスと長いループを一つ持つ小さなドメインである。密集したドメインはやや変わった対称性を持っている。4本のストランドと5本のストランドからなる2枚のβシートがドメインの中央の一本の長いヘリックスを取り囲み、あたかもソーセージをはさんだサンドイッチのようになっているのである。 分子内には2つの硫酸イオンと、1つの大きな分子も見える。この分子は中央のへリックスの隣接し、MES、あるいは2-(N-モルフォリノ)-エタンスルホン酸と呼ばれる。 これらはこの蛋白質の機能には関係せず、結晶化溶液と混ざった結果たまたまその場所に入っただけである。しかしながらMESがどうやってHSP内部に結合したのかということは興味深い問題である。こういったことがたとえ偶然の産物であれ、時として新薬検索に役立つことがある。

タンパク質構造データバンク(PDB)

参考文献

原論文

  • Vijayalakshmi, J. Mukhergee, M.K. Graumann, J. Jakob, U. Saper, M.A.; "The 2.2 angstroms crystal structure of Hsp33: a heat shock protein with redox-regulated chaperone activity."; Structure; (2001) 9:367-375 PubMed:11377197.

その他

UniProt:Q1R5N6_ECOUT UniProt:Q0TC66_ECOL5 UniProt:HSLO_ECOLI UniProt:HSLO_ECOL6 UniProt:HSLO_ECO57

著者:Arno Paehler 訳者:前田 将司


English version:PDB:1HW7